人に自分の考えがうまく伝わらないとき、ほとんどが伝え手側の伝え方に問題があることを感じます。若い頃は授業がうまくいかないとき、生徒が悪いと思ったり、自分を責めすぎたり。けれど、経験を積む中で、伝え方(授業で言えば授業プラン)を変えるべきなのであって、生徒も自分も悪くはないということを理解していきました。子育ても同じです。ただ、なかなか難しいのが、親子では思春期以降はそれが単純にはいかないこと、そして、子どもの認知傾向に応じて理解力がかなり異なるということです。話す能力と書く(理解する)能力は異なります。おしゃべりな口達者な子ほど案外と理解力は乏しいことも多いのですが、多弁ゆえに本人も自身の困りごとに気付いていないことも多いです。そこに気が付かないと親は「自分だったら論」で小難しく語ってしまう。理解できた時にはどの子も素直になります。ほっとした表情を見せるのです。
わかることからしか人は学べない
